お国柄 商品
お国柄とは、その国や地域ごとの性格や傾向を表す国民性、つまり「その土地に住んでいる人のステレオタイプ」を表す言葉です。
通常は国ごとの性質や風習の特徴を表すときに使いますが、日本では江戸時代まで現在の都道府県はそれぞれ国として統治されていたため、県民性のことも「お国柄」と呼んでいます。
なお、お国柄は日本だけの概念ではなく世界中に存在しており、しばしばブラックジョークや小噺などに、国民性を極端に強調したものが登場します。
たとえば、イギリスは紳士的だが皮肉屋、ドイツは規則や法律に従い合理的、アメリカはヒーローになりたがる、ロシアはお酒(特にウォッカ)が好き、
日本は周囲に流されやすくておとなしい、といったイメージがあり、この設定を使ってさまざまなジョークが作られています。
- 愛すべきアマノジャク学者が問う、「看板の品格」
藤田さんという方は、都市社会学という分野では非常に高名な方だと
いいます。その人が、齢60を間近にして、一般向けに軽妙洒脱な
エッセイを届けてくれました。
中味は、サブタイトルに反して(!)、日本の「官」製看板は上から目線
で傲慢で、「民」のほうもそれを受け入れてしまっていると嘆く講談調。
欧米の都市にある看板を例にしながら、これでいいのか日本の看板&日本人の
お上(おかみ)意識! と、きわめてユーモラスなツッコミを入れてます。
かの『国家』の品格とはべつの視線から、『お上』(国家に仕える役人という
意味での)の品格を問う藤田さん。「仮想敵」のパロディに、いい具合に成功
していると思います。
藤田さんの日本人論や日本文化論は、うーん紋切り型(ステレオタイプ)だなぁと
思うことしばしばでしたが、メのつけどころがなんとも愉快なので、アイディア
勝利だと思います。社会学者の方々には、軽すぎて(?)受け入れられないかも
しれませんが、我々一般向けの本としては、出色の出来栄えじゃないでしょうか。
「ボキャ天」以後、ヘンな看板へのツッコミはテレビでよくなされてきましたが、
社会学者が、そんな看板をとおして日本の「お上」や公共性という問題について
思考を広げていく点で、差別化がうまくなされているんじゃないかと思います。
すらすら読めちゃいすぎて(文字数も、写真を多用しているだけに結構少なめ)、
2時間で読了。単行本に対するオトク感からすると、やや淋しいかなぁと
思いました。ただ、それも著者の筆力のなせるワザかもしれません!
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